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IFSCC 2020でポスター発表部門の最優秀賞を受賞しました。

高砂香料工業は、20201021日~1030日にオンラインで開催された「第31回国際化粧品技術者会連盟横浜大会2020」(The 31th IFSCC Congress 2020 Yokohama)において2件のポスター発表を行い、そのうち研究テーマ「嗅覚受容体テクノロジーを用いた体臭抑制香料の開発」が「ポスター発表部門」の最優秀賞を受賞しました。

 


How can we control unpleasant body malodor effectively? Development of novel fragrances using the olfactory receptor technology (ポスター発表部門 最優秀賞 受賞)

加齢臭や腋臭など、不快な体臭は社会的な問題になっています。不快なニオイの問題に対処するべく、当社は嗅覚受容体テクノロジーを用いて新しい体臭抑制香料を開発しました。まず加齢臭、腋臭のキー成分に応答する嗅覚受容体を発見し、この受容体の応答を抑制する物質(アンタゴニスト)を香料の中からスクリーニングしました。このアンタゴニスト香料を含む体臭抑制香料は優れた悪臭抑制効果を示しました。この技術を応用し、より優れた新たな悪臭抑制香料の開発を進めていきます。

 


Reconstituting natural scents of the Japanese woods focusing on the character uniqueness and investigating their functions

新たなナチュラル素材探索のため、ヒノキやヒバなど8種の日本固有種や在来種に着目し、その特徴的香気の表現に取り組みました。削りたての木の香りが有するフレッシュな拡散性やユニークなキャラクターを表現するために、新たな分析手法を考案し、自然な木の香りを創香することに成功しました。さらにCNV測定を行い、創香した調合香料に鎮静効果があることを明らかにしました。

 

 


IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)について》

IFSCC (国際化粧品技術者会連盟 The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists)は、1959年に結成された、世界中の化粧品技術者が、より高機能で安全な化粧品技術の開発へ向けて取り組む組織です。現在は世界各地49の団体の約16,000名の会員から構成されます。学術大会(Congress) には、各国の化粧品技術者が一堂に会し、最新の研究成果を発表し活発な討論が行われ、優秀な発表に対しては各種のAward が授与されています。今回の横浜大会2020は新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインでの開催となりましたが、436テーマ(口頭発表69、ポスター発表367)の研究発表と約1,500名を超える参加登録がありました。