WORK

香りが生まれるまで

香りは生活のさまざまなシーンで使用されており、香料がなければ今の私たちの生活は成り立たないといっても過言ではありません。
そんな、生活を支える名脇役ともいえる香料は、営業や研究開発、製造、品質保証など複数の職種が関わることによって生み出されています。
ほんの一部ではありますが、香りが生まれるまでにどのような仕事があるのか、各職種の仕事内容を紹介します。

 

01 営業

お客様の新商品開発や課題にあわせて、最適な香料を提案します。お客様からご要望やご依頼をいただいた段階で、研究所に所属する調香師に開発を依頼。
実際につくられた香料サンプルをお客様にご評価いただきます。香りは人によって感じ方や表現が異なるため、お客様とコミュニケーションを重ね、ニーズをしっかりくみ取ることが大切。
また、ときにはマーケッターに協力を依頼し、消費者動向やトレンドに関するプレゼンを行ってもらうことも。営業は社内外の窓口となって、常に複数のプロジェクトを推進しています。

 

02 研究開発(調香師)

営業を通じて、共有されたお客様のご要望をもとに香料サンプルを開発します。
お客様によっては、抽象的な内容のご要望をいただくこともあるため、営業担当者との意見交換はもちろん、ときには一緒にお客様のもとを訪ね、詳しいヒアリングを行うことも。一方、「あのお店の〇〇の味」といったように具体的なご要望をいただくこともあるため、実際に話題のお店を訪問し、香りの引き出しを増やしておくことも重要な仕事のひとつです。

 

03 製造

営業と調香師が力を合わせて提案した香料がお客様に採用された後は、製造のフェーズに移ります。
料理のレシピのように配分が決まった処方箋をもとに、香料素材を調合。調合順序を守らなければならないものや、加熱・冷却処理などの工程を必要とするものなど、技術的な知見が問われる仕事です。
また、研究所のラボ機と工場の実機では規模も異なるため、研究所と密接にコミュニケーションを取り、起こり得る事象を想定したうえで作業を進めることもあります。

 

04 品質保証

原料の受け入れ時や製造途中、完成した製品の品質や安全性の確認を行います。
主な検査内容は、人の鼻や目を使って行う官能検査、分析機器による理化学検査、クロマトグラフィを用いた検査、微生物検査の4つに分類されます。
こうした各検査項目を経て、製造された香料には、検査報告書を発行し、安全性を保証。その後、お客様のもとに出荷・納品され、最終商品に至ります。
品質検査以外にも、法規申請や原料情報の一元管理、検査手法の標準化なども行います。