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未利用木質バイオマスを用いたローズ香料の発酵生産に成功

~高砂香料およびRITE、GEIが連携しローズ香料の商用生産を目指す~

高砂香料工業株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:桝村聡、以下、「高砂香料」)および公益財団法⼈地球環境産業技術研究機構(本部:京都府木津川市、理事長:山地憲治、以下「RITE」)および Green Earth Institute株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:伊原智人、以下「GEI」)は、木質バイオマスを原料としたローズ香料の発酵生産に成功しました。

ローズ香料については、高砂香料とRITEが、NEDO(国⽴研究開発法⼈新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品⽣産技術の開発/研究開発項⽬[3]産業⽤物質⽣産システム実証」における「フロー連続単離法と増殖非依存型バイオプロセスによるローズ香料の生産システム実証」事業の3年間の計画目標を達成し、2024年度をもって完了したものであります。当該事業ではこれまでの生産性を大幅に凌ぐ成果を得られて※1おります。
また、現在、GEIのバイオファウンドリ拠点(千葉県茂原市)において、NEDOの「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発/生産プロセスのバイオファウンドリ基盤技術開発/スマートセル時代のバイオ生産プロセス実用化を促進させるためのバイオファウンドリ拠点の確立」事業の一環で、3者が協力し、ローズ香料の発酵生産のスケールアップに取り組んでいるところです。

今回、NEDO事業にて得られた知見も活用し、高砂香料、RITEおよびGEIは、非可食原料である未利用木質バイオマス※2原料からローズ香料の発酵生産が可能なことを確認いたしました。
今後、高砂香料、RITEおよびGEIは、生産性の向上や精製方法の研究を進め、ローズ香料の商用生産に向けて、連携してまいります。

当社の中長期ビジョンVision 2040として、「人にやさしく、環境にやさしく」を掲げており、さらに2024年度から始まった新中期経営計画、New Global Plan-2【NGP-2】においてサステナブルな経営という基本方針に基づき、資源のアップサイクリングとバイオものづくりを推進し、バイオエコノミー社会ならびにサーキュラーエコノミーへの貢献を行います。

※1 代表的な科学文献データベースPubMedを用いて学術論文検索、並びに商用データベースを用いて特許を検索。
   (2025年10月10日現在、高砂香料工業株式会社調べ)
※2 住友林業株式会社とGEIによる森林資源の用途拡大に向けたバイオリファイナリー事業の推進
   (2023年11月15日、GEIニュースリリース参照)にて研究中の木質バイオマス原料を利用。