グローバルパートナーシップの強化
高砂香料グループは、本社を中心にグローバル組織を活用した国際調達活動を行っています。 活動を通じて、高品質・安全・持続可能な製品の安定供給を実現し、お客様だけでなく、すべてのステークホルダーに貢献するよう努めています。この目的のために、サプライヤーとの直接およびオンラインでの対話、種々のポリシー、アンケート、およびRFQ(Request For Quotation)を利用して、サプライヤーとの関係を管理します。
2021年末までに、「高砂香料 責任ある調達ポリシー」をすべてのサプライヤーと共有しました。その主な目的は、サプライヤーに我々のポリシーを理解してもらい、また当社グループのサプライチェーンにおける「責任ある調達」の実現状況を把握することです。自己評価アンケートの回答に際しサプライヤーを支援し、Sedex※1のメンバーになることを奨励しています。この戦略は、原料とESGリスクをさらに評価し、必要なリスク緩和措置を講じることを目的としています。
※1 倫理的かつ責任ある慣行に関する情報を共有するためのオンラインプラットフォーム。
サステナブル調達活動
「高砂香料 責任ある調達ポリシー」に基づき、人権、労働、環境、腐敗防止の分野における調達活動のリスクや潜在的な影響を当社独自のSAQ※2またはSedexのSAQを用いて調査しております。 サプライチェーンに悪影響を及ぼす可能性が確認された場合は、早急に改善計画を立て、サプライヤー等のステークホルダーと連携して是正措置を講じます。
2022年4月までに、42%のサプライヤーから高砂香料 責任ある調達ポリシーへのご理解をいただきました。次の段階として現在サプライヤーにSedexのメンバーになっていただくか、当社独自のSAQに回答していただくことをお願いしております。引き続き、全てのサプライヤーに調達ポリシーを理解していただき、持続可能な社会の実現に向けて協力していただけるよう努めてまいります。
※2 SAQ:自己評価アンケート
第三者機関との協働
責任ある調達活動をさらに進めるために、持続可能で倫理的な調達を推進する外部イニシアチブに参加しています。 2020年10月、外務省は、ビジネスと人権に関する行動計画(NAP)を発表しました。 NAPの指示に従い、サプライチェーンで人権デューデリジェンスを実施し、潜在的および実際の人権への悪影響を積極的に管理することを計画しています。 また、RSPO (Roundtable on Sustainable Palm Oil =持続可能なパーム油のための円卓会議)※3およびJaSPON(持続可能なパーム油ネットワーク(ジャスポン)= Japan Sustainable Palm Oil Network)※4にも参加し、持続可能なパーム油のためのサプライチェーンを推進しています。
フランスの関連会社は、2019年にRSPO-SCCS認証(マスバランス)を取得、顧客からの要求に応じてRSPO認証製品の供給を開始しています。ニューヨーク州ハリマンにある米国の関連会社(フレグランス製造、2021年)、シンガポールの関連会社(フレグランス製造、2022年)でも取得をしております。初めてRSPO認証を取得したシンガポール拠点は、システムの持続可能な管理のため、スタッフにRSPOに関するトレーニングを実施しました。さらに、同拠点は、フレーバーについても同様のRSPO認証取得に向けて取り組んでいます。
2016年の初めに、Sedex(ABメンバーシップ)に参加し、労働環境、健康と安全、環境管理、および倫理的なビジネス慣行の分野でサプライヤーの評価が可能となりました。サプライチェーンデータをグローバルに共有するための世界最大のコラボレーションプラットフォームと、Sedexが用意した自己評価アンケート(SAQ)を利用して、倫理的なサプライチェーンを確保します。
「グローバルパートナーシップの強化」のセクションで述べたように、「高砂香料 責任ある調達ポリシー」に対する遵守状況をモニタリングできるよう、サプライヤーにSedexメンバーになるか、または「高砂香料 責任ある調達ポリシー」の自己評価アンケートに回答するよう依頼しています。その結果、高砂グループとリンクを結んだSedex会員数は、2021年末で204社となりました。今後も、お取引先様と持続可能な関係構築を行うため、取引開始時に新規サプライヤーがSedex会員になることを奨励し、優先度の高い既存のサプライヤーがSedexに参加するよう促していきます。
※3 パーム油産業を環境への影響が少ない持続可能な産業に変えようとしているイニシアチブ。 ※4 日本におけるパーム油の持続可能な調達と消費のためのプラットフォーム。
当社グループ 森林に関する指針はこちらからご覧ください。