世界で始めての触媒的不斉異性化反応によるl -メントールプロセスの工業化は、不斉配位子BINAPの工業化なくしては達成されませんでした。ファインケミカルではこのBINAPを用いたカルボニル化合物の不斉水素化反応を見出し、本反応を活用した抗生物質や抗菌剤など、医薬品中間体の製造プロセスを相次いで確立しました。生体に作用する医薬品は立体異性体のうちのひとつを確実に作り分けることが必須です。この不斉合成技術を活かし、混じりけのない立体異性体の製造プロセスを提供しています。
さらに、触媒的不斉水素化反応の技術革新に努め、オリジナルの配位子SEGPHOS®を開発。現在ではBINAPと共に水素化反応だけでなく幅広く不斉触媒反応に利用されています。これらの触媒技術を用いることで反応の効率化や副生成物の削減といった環境に優しいグリーン・サステイナブル ケミストリーを実践しています。
また、エステル類の還元を水素化反応で行うことに成功しました。ここで使用した触媒はRu-MACHO™であり、従来の化学還元法の大量の廃棄物生成から開放されることになります。2010年ノーベル賞を受賞された鈴木章先生、根岸英一先生の技術であるカップリング反応にPd触媒とともに用いる配位子BRIDP®を開発しました。この配位子を用いるアリールアミノ化反応による有機光導電性化合物(OPC)の開発を行っています。さらに、カップリング反応を応用して医薬中間体への応用を検討しています。


