機能性素材

高砂香料では香料分野以外で香りと密接な関係を持った食品素材、フレグランス素材を開発しています。これらは香り作りの研究から出てきたアイデアを実現化してきました。最新のデオドラント技術、香料素材となる天然精油が持つ機能性の探索からの応用、冷感・温感などフレーバー、フレグランスと関わりの深い皮膚感覚の研究など、香料会社の視点から開発を行っています。

DEOATAK®

DEOATAK®は植物由来の高濃度ポリフェノール含有素材(基質)と、同じく植物由来のポリフェノール酸化酵素から構成される消臭素材です。さらに、天然のポリフェノールが持つ消臭効果を天然の酵素の力で強化したものです。
DEOATAK®は一般の消臭剤では消臭が困難とされている含硫系の悪臭成分に対しても、優れた消臭効果を発揮します。200ppmのメチルメルカプタンは、天然ポリフェノール(20mg)ではほとんど消臭できませんが、DEOATAK®(20mg)では10分で残存率がほぼ0%になることが確認されています。
また、酵素によりポリフェノールが活性化されているため、他の悪臭、例えば100ppmのアンモニアに対しても、天然ポリフェノール(20mg)がアンモニアの消臭までにかかる時間の半分でDEOATAK®(20mg)は消臭をすることが可能です。

抗菌素材

ヒノキチオール(Hinokitiol)はヒノキの香りの主成分であり、多くの人に馴染みのある物質です。このヒノキチオールは低濃度で抗菌性を示し、さらには一般細菌、真菌類にわたる広い抗菌スペクトルを示すことが知られています。有名な抗菌剤であるブチルパラベンの大腸菌Escherichia coliや黒カビAspergillus nigerに対する最小発育阻害濃度;MICはそれぞれ4000µg/mL、200µg/mLですが、当社の検討によるとヒノキチオールの大腸菌、黒カビに対するMICはどちらも40µg/mLとなり非常に優れた抗菌性を発揮します。この抗菌性から、歯科分野、防腐剤分野等、様々な分野において応用検討されています。特にヘアケア、オーラルケア製品を中心とする用途で使用されています。

Sensates®

冷感を与える化合物としては、長年メントールが使用されてきました。一方、温感を与える化合物としてはカプサイシンが、皮膚に温感を与え、血行を促進させる温感剤として用いられてきました。高砂香料はこれらクーリング感、ホット感を与える素材の開発を行っています。

セラミド

セラミドは、スフィンゴ脂質の基本骨格を担い、生体に広く分布し、様々な機能を発現することが知られています。中でも、皮膚角層細胞間脂質の主成分として存在するセラミドは、生体と外界のバリアの役割を果たしています。そのため、化粧品などでは、保湿・補修を目的とした応用がされています。しかしながら、天然からセラミドを得るには、利用可能な原料が制限されることから、価格や純度が障壁となり、利用が難しいケースもあります。そのため、合成セラミドが開発されていますが、通常の化学合成では、立体異性体という空間的に異なる化合物群の混合物でしか製造できませんでした。高砂香料では、アロマイングリディエンツの製造技術、特に不斉合成を活用することで、天然型セラミドを合成し、安定した価格で提供しています。天然型は、立体異性体混合物よりもバリア機能、修復機能に優れていることが示されています。