高砂フードプロダクツ株式会社では、様々な食品に使用されている粉末香料をはじめ、果汁・天然調味料・色素等の食品添加物を製造しています。環境影響負荷の軽減、そして地域社会との調和を念頭に、製造にかかわるすべての活動においてエネルギーの有効利用およびリサイクルによる省資源化、廃棄物の最小化を推進しています。
エネルギー資源の見直しを積極的に実施
LNG(液化天然ガス)のボイラー設備
2008年にLPG(ブタン・プロパンガス)からLNG(液化天然ガス)に100%切り替えました。その結果、CO2発生量はLPG比で約15%削減することができました。2009年度の消費熱量で換算するとCO2削減量は東京ドーム1/4杯分となります。ボイラーは伝熱性能に優れたプレート式熱交換器を使用しエネルギー資源の有効活用を図っています。フォークリフトはすべて電動式に切り替えました。外灯は順次LEDに交換し、今後は工場内での使用箇所を増やしていく予定です。
事業所内の室内空調はガスヒートポンプ式でしたが、エコ・アイス(氷蓄熱式空調)に順次移行させているところです。エコ・アイスは、夜間電力を使って冷房時には氷、暖房時には温水を蓄えて空調に利用するシステムで、1基あたり年間約2トンのCO2を削減することができます。夏場の室内温度は28度になるように設定しています。7基中毎年更新し、6基が切り替え済みで、これによってエネルギー効率が向上するだけでなく、CO2排出量は従来の83%に減少しています。
当社には省エネ法にもとづくエネルギー管理員が6人おり、今後も増員していく予定です。機器の定期的な維持管理はもとより、運転管理基準を設定して効率的な運転をするように常に監視しています。
汚泥を肥料化することで埋立廃棄物を削減
工場内に設置した汚泥乾燥機
高砂フードプロダクツ株式会社では、2003年1月にISO14001認証取得し、埋立廃棄物・焼却廃棄物3%未満を目指した取り組みを続けています(2003年度は11.6%、2010年度は6.2%)。
処理場脱水汚泥を2002年から肥料化したことにより、産業廃棄物の排出量は大きく減少しました。処理場での余剰汚泥を脱水・乾燥して腐敗しないように含水率5%程度まで乾燥しますが、密閉式で臭気をすべて水中に通しますのでほとんど無臭です。これは農林水産省から認可を受け、混合汚泥肥料「TFP1号」として登録しています。肥料3要素をバランス良く含有しており、特に引き合いが多く喜んで使っていただいています。
散布機でも使用できる「肥料 TFP1号」
当社から排出する産業廃棄物の多くは、製造で使用する原料の包装材に由来しています。以前は廃プラスチック類すべて埋立として排出していましたが、分別の徹底と洗浄をすることで、再資源化としてリサイクルされています。また製造工程副産物のプルーンの種は、そのままでは産廃として焼却処理となりますが、これを粉砕することで肥料原料に転じることに成功しています。
排水処理は鯉が生存できる水質に
4槽1000m3爆気槽を持つ活性汚泥方式の排水処理場は、流入負荷を一定にすることと水温を安定させることに留意しています。特に製品抽出後に高濃度廃水が発生する場合、余剰汚泥利用した独自の方法で前処理を施し、処理場負荷を増加させないようにしています。排水沈殿槽には、COD計・pH計等を設置して制御盤に取り込み、監視カメラ・守衛員による定期巡回と合わせて24時間体制監視をしています。排水は自治体と協定した基準値の2分の1以下になるように自主管理の下、透明な状態になるまで処理しています。ろ過槽で鯉を飼い、発生した藻を食べてもらうことで虫の発生を防いでいます。
スクラバーで2段階に脱臭
工場から漏れる臭気の対策には細心の注意を払っています。各工場棟にスクラバー(脱臭装置)を設置しています。特に粉末香料を製造する工場では熱風で水分を飛ばす際に臭気が出るため、工場内で一次脱臭し、更に大型脱臭塔で再度脱臭します。コーヒーかす、高濃度廃液を処理する作業場は外に臭気を出さないようにシャッターで遮断し、乾燥機にダクトを設置して脱臭装置を通して放出しています。 定期的に臭気パトロールを実施し、工場周辺に臭気がないか確認しています。
また、毎年外部業者による臭気測定数値にもとづいて工場の脱臭設備の改善を図っており、スクラバーの脱臭機能を強化しています。そのほかにも、緩衝材の変更や臭気の強い製品にはアルカリ等を使用して脱臭効率を高めるなど様々な工夫をしています。その結果、臭気測定の数値は毎年削減されています。
大型脱臭塔
特殊肥料は茶園栽培で活躍中
「TFP1号」の他に普通肥料「コウチャかす」、特殊肥料「コーヒーかす」も肥料登録を受けています。利便性を考慮して自家用ダンプにて近隣の農家(主に茶園)に提供しています。生育が良いとの好評価をいただいています」と平井経男(環境保全課長)。

バイオマスボイラーの導入
再生エネルギーとしてコーヒーかすを利用し、燃料化して蒸気を作るバイオマスボイラーの導入を計画しています。
2010年度に対し、CO2 1000tを削減します。目標は2012年度9月完成です。